第2回 シェフインタビューで考えたこと

今回は、お知らせと取材こぼれ話。インタビューに盛り込めなかったエピソードをご紹介しています。
うずら 2021.06.03
読者限定

こんばんは。うずらです。

「午前3時の料理店」第2回をお届けします。

月に2回くらいの配信を予定しておりますこのレター、しばらくはペースが決まるまで、不定期での配信となりますがご容赦ください。

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Twitterでお付き合いのあるかたはご存知かもしれませんが、先月より、外部サイトでシェフインタビューが始まりました。

今回は第2回。

イタリア・ミラノ「TOKUYOSHI」のシェフ、徳吉洋二さんを取材しました。

徳吉さんは、日本人オーナーとして初めて、イタリアのミシュランで星を得たシェフです。

イタリア・モデナの名店「オステリア・フランチェスカーナ」出身で、当初はモダンなイタリア料理を提供していた徳吉さんは、コロナでのロックダウンを経て、料理のカテゴリも考え方も当初から大きく変わることになります。

「星を取れることがすべてだと思っていた」
「世界一の料理人になりたいと思っていた」
「綺麗な高価な食材を使った料理だけが凄いと思っていた」

そんな考え方がコロナで根底から崩れ、星も失ってなお新たな道は切り拓けるのだと、励まされる思いがしました。

読まれてない方のために、ざっと概要をご紹介。こんな内容です。

  • ロックダウンしてから料理を変えたいきさつ

  • イタリアの食材で、日本料理を作る

  • 再ロックダウンを見越して

  • 料理と真に向き合うために、自分が得意なものを伸ばす

  • 私にとって「ファインダイニング」とは

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記事の掲載先である飲食店.comは、飲食店の出店開業・運営の各種サービスやコンテンツの提供をしているポータルサイトで、飲食店の求人情報や物件探しなどのサービス、仕入先探しや出店開業チェックシートなど開店に向けての必要な情報のほか、Foodist Mediaで各種読み物の提供を行っています。飲食店にお勤めの方はご存知の方が多いと思います。

Foodist Mediaの中にも各種カテゴリがあり、飲食店関連のニュースや経営のノウハウ、集客のヒント、飲食の仕事の心得など、経営者からアルバイトまでいろいろな立場の方向けの記事があります。
そのFoodist Mediaにある記事のなかのひとつ「食の仕事人」に、ライターの一人として参加しています。

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2021年のいまインタビューを行っていくにあたり考えたのは、やはり、昨今のコロナに絡む厳しい飲食店事情でした。

昨年来の飲食店への過度ともいえる一律の営業自粛要請で、営業そのものが立ち行かなくなる、あるいは業務の見直しなど、新しい業態への転換を余儀なくされている店も多くあります。

そういうこれまでにないほどに店舗継続が困難な今の状況下においても、新たな挑戦を続けるシェフがいる。
彼らが何を感じ、どうやってこの未曽有の状況を乗り越えようとしているか、読者の皆さまの考えるヒントや行動のきっかけとなればと思います。

料理担当とサービス担当を入れ替えた理由

徳吉さんは現在、ミラノと東京に2店舗を構えています。
インタビューしていてすごいなと思ったのは、その方向転換の思い切り方と手の打ち方の早さでした。

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